「サブスクリプション」「サブスク」という言葉は聞いたことがあるけれど、説明してと言われると難しい…。デジタル技術の革新によって台頭した「サブスク(サブスクリプション)」は、現在では幅広い分野のサービスの提供形態として採用されています。
今回は私たちの暮らしに浸透しているサブスクリプションについて、どのようなサービスがあるのか、そのメリットやデメリットなどをわかりやすく解説します。

サブスクリプションとは?

サブスクリプションのビジネスモデル

「サブスクリプション」は英語の「Subsctiption」で、もともとの意味は新聞や雑誌などの「定期購読」や「継続購読」を指します。

「ONE TEAM」が大賞を受賞した2019年の「ユーキャン新語・流行語大賞」で「サブスク(サブスクリプション)」がノミネートされたことから、日本ではここ数年で定着した比較的新しいサービスの形と言えます。

サブスクリプションは、商品を購入するのではなく、月額課金や定額制により、必要時にそのサービスを利用するというビジネスモデルであり、現在では新聞や雑誌だけでなく、さまざまなサービスが誕生しています。

代表的なところでは、音楽配信サービスや映画やドラマなどを見ることができる動画配信サービスなどが挙げられます。
いずれも、一定期間の利用料を支払うことで、その期間中は音楽が聴き放題、動画が見放題となる仕組みで、一定額を支払うことでAmazonに関連した特典を利用することができる「Amazonプライム」、「Hulu」や「Netflix」などの動画視聴サービス、「Apple Music」や「Spotify」などの音楽聴き放題サービスなどがわかりやすいかもしれません。

あのサービスもサブスクリプション!?

サブスクリプションサービスのイメージ

サブスクリプションはさまざまな分野で取り入れられており、じつは気がつかずに使っているものもあるかもしれません。ここからは、その事例をいくつかご紹介します。

【会議室】

・TELECUBE(テレキューブ)
ウェブ会議や面談などに使うことができるプライベート空間のブースを、月額(ソロ)の価格:44,800円 (税別)〜使うことができるサービスです。1人用から2~4人用まで豊富にラインアップ。ちょっと個別に使える空間が欲しいという時に会議室をサブスクできます。
https://jp.vcube.com/

【カフェ】

・ゼロCafe
日本初の定額制カフェサービス。月額3,980円で、全国40店舗以上ある提携カフェで何度でも何時間でもコーヒーが飲み放題に! 電源・Wi-Fi使い放題なので、お仕事もできますね。東京なら主要駅にありますよ。
https://www.zerocafe.info/

【コンタクトレンズ】

・エースコンタクト定額制コンタクト
ライフスタイルや視力の変化、汚れやキズ等のトラブルの際にも最適なレンズを使うことができる定額制コンタクトレンズ。月々1,980円から快適なコンタクトを使うことができます。
https://goace.jp/teigaku/

【ファッション】

・leep
服選びに困っている人にもぴったりのメンズ専用のファッションサブスクサービス。日常で着られる、お仕事使いなどのコースを選ぶことで、年齢や体型、属性などから、スタイリストさんが似合うコーディネート考えてくれるサービス。
https://leeap.jp/

【カメラ】

・GOOPASS
約1,500種類以上のカメラやレンズ、ドローンなどの撮影機材を月額6,380円〜でレンタルし放題のサブスクリプションサービス。旅行の時やさまざまなカメラを試してみたい人によさそうです。
https://goopass.jp/

【コスメ】

・BLOOMBOX
コスメのサブスクリプションサービス。毎月1,650円(税込)から、「ビューティープロファイル」を参考に4~5つセレクトして送ってくれます。
https://www.cosme.net/bloombox/m/

【旅行】

・HafH
全国1017以上の宿泊施設を月額2,980円から好きな時に好きなだけ使えるサービス。旅好きな人や出張が多い人にはうれしいですね!
https://www.hafh.com/

【婚活】

・ゼクシィ縁結び
月々2,640円 (税込)からの定額で婚活、お相手を探すことができるマッチングサービス。
https://zexy-enmusubi.net/plan/

【パン】

・パンスク
全国どこかのパン屋さんから、お店自慢のパンが届く定期便。1回3,990円(税込)で、おいしいパンと出会うことができるサブスク。
https://pansuku.com/


これ以外にも食事、英会話、車、おもちゃなど、ありとあらゆる分野においてサブスクリプション・サービスがあります。

サブスクリプションが拡大した背景

サブスクリプションサービスの利用

さて、いまや多くの人が当たり前のように利用しているサブスクリプション・サービスですが、それが世の中に浸透していった背景には、いつくかの理由が考えられます。

まず、デジタルの技術革新により、クラウドサービスやスマートフォンが普及し、スマホのアプリケーションなどを通じて、消費者がサブスクリプションサービスに気軽にアクセスできるようになったことです。

同時に、AIの活用によって、顧客のニーズに合った満足度の高いサービスを提供できる技術・状況が整ったことも、サブスクリプションが普及した理由の1つと考えられます。

次に、社会情勢を背景とした消費者の価値観の変化です。
新型コロナウイルス感染症の流行以降、人々はものを「所有」するのではなく、「利用」することに重きをおく傾向が強くなりました。
そのため、好きな時に好きなものを利用・使用することができるというサブスクリプション・サービスを選択する人が増加したと言われています。

このように、デジタル技術の向上と、社会情勢を起因とした価値観の変化がサブスクリプションの普及に大きく関係しています。

サブスクリプションの「メリット」と「デメリット」

サブスクリプションのメリットとデメリット

サブスクリプション・サービスの人気の理由はどこにあるのでしょうか?ここではサービス提供者と消費者それぞれの視点から、サブスクリプションのメリットとデメリットを整理してみたいと思います。

サービス提供側

【メリット】

売り上げが安定
サブスクリプションはユーザーが利用をやめない限り継続課金のため、安定した売り上げを見込むことができます。

売り上げを把握
「ユーザー数×単価」で毎月の売り上げを把握することができます。

サービス改善が可能
ユーザーの利用履歴などを蓄積することができるため、ユーザーに合ったサービスを提供、改善することができます。
動画視聴サービスのリコメンド機能などにあるように、ユーザーが利用すれば利用するほどAIが利用者の嗜好をより正確に把握し、ユーザーに合った作品を紹介することができるという仕組みは、まさに代表的な例です。
こうした取り組みによって、顧客満足度が高くなれば、解約率を減らすこともできます。

新規ユーザーを確保しやすい
定額の課金体制により初期費用を抑えられるため、ユーザーがサービスを気軽にお試し。これによって企業側は、新規ユーザーを確保しやすくなります。
例えば、 “購入すれば数万円するものでも、月々に数百円で利用することができるなら…” と今までは利用をためらっていた層に対しても、アプローチしやすい状況が生まれます。

デメリット

収益化まで時間がかかる

買い切り型は1回で利益が回収できていましたが、サブスクリプションはユーザー数の増加に伴って収益が上がっていくビジネスモデルのため、サービス開始直後などはユーザーも少なく、なかなか利益化できない可能性が高いです。

常にサービスを改善、最適化する必要がある
ユーザーに長く利用してもらうことで利益が出るビジネスモデルであるため、すぐに解約につながらないように、ユーザーに飽きさせないような、新しい体験や価値を供給し続ける必要があります。サービスの改善も早期の対応が求められます。

顧客側

【メリット】

初期費用を抑えられる
購入すると高価なものでも、月々数百円や数千円などで利用することができるので、最初にまとまったお金を用意する必要がなく、気軽に始めることができます。

ものを管理する必要がない
製品などを購入して所有するのではなく、サービスやコンテンツを利用するため置き場所や管理を気にする必要もなくなります。例えば、自動車を購入する場合、駐車場が必要になりますが、サブスクの場合は使いたい時に使うことができるので、駐車場を用意する必要はありません。

興味を広げることができる
定額サービスのため、1か月、半年などの期間に応じて解約することで、その後の支払いは不要となります。試してみて合わないようであれば、すぐにやめることができます。

デメリット

・利用しなくても料金は発生する
定期的に利用料が発生するので、頻繁に利用した月もまったく利用していない月も同じ金額がかかります。

・解約するとサービスは受けられない
サブスクリプションは解約した途端にサービスが受けられなくなります。再度、サービスを利用したい場合はもう一度登録をする必要があり、ポイントやデータなどが引き継がれないケースが多いです。

サブスクがさらに当たり前になる!?

さまざまなサブスクリプションサービス

ご紹介してきたように、衣食住という基本的な分野から、音楽や動画、旅、ゲームなどの娯楽など、幅広い範囲でサブスク化が進んでいます。
サブスクリプションは、ユーザーにとって、比較的リーズナブルな価格で、気軽に始めることができるという点が人気の理由ではないでしょうか。こうした顧客の需要への対応は、企業にとっても商機となります。

今後もサブスクリプションは、デジタルネイティブ世代の利用だけでなく、コロナ禍による人々のおうち時間の充実化といった社会的な要因も後押しして、世の中に広く浸透していきそうです。
サブスクリプションで、新しい世界が広がるのも楽しいですね。
私たちが何気なく利用しているあのサービスも、じつは“サブスク”かも……しれませんよ!

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